77FLH様 エンジン修理の続きです。
バルブタイミング取り直し狙い通りにバチッときまりました。
決まったと言っても一発回してコンプレッション測ってなんぼです。
ダミーカムカバー組付けでブリーザーギヤスラスト調整、カムシャフトスラスト調整です。
ガスケットの銘柄変わると当然クラッシュハイトも違うのでカム、ブリーザー共に再スラスト調整が必要になります。
明日火入れ予定です
結果が楽しみです。
神奈川県横浜市港北区のハーレーダビッドソンの修理、カスタムショップ グローリーエンジニアリングです 第三京浜 都築インター 500m 港北インター2km エンジン、トランスミッションのオーバーホール、修理 カスタム 車検 各種溶接 機械加工 お気軽にお問い合わせご来店お待ちしています
77FLH様 エンジン修理の続きです。
バルブタイミング取り直し狙い通りにバチッときまりました。
決まったと言っても一発回してコンプレッション測ってなんぼです。
ダミーカムカバー組付けでブリーザーギヤスラスト調整、カムシャフトスラスト調整です。
ガスケットの銘柄変わると当然クラッシュハイトも違うのでカム、ブリーザー共に再スラスト調整が必要になります。
明日火入れ予定です
結果が楽しみです。
腰上組付けの下準備が整ったところで、入庫時に伺っていた症状から考えて一応確認位の気持ちでバルブタイミング測定しましたが、S&S “H”カムのカタログプロフィールから一番遅れていたフロントインテークでクランク角で17.5° 4箇所の平均値で13°遅れていました。
カムギヤの組付けは一般的なキー溝合わせで間違いではありませんが、実測値は大きく遅れていました。
カムシャフトのキー溝はカム研機のセット時の基準の筈なのですが、なぜこんなにずれてしまうのか?
S&Sはカムシャフトに組み込まれて来るギヤにはもキー溝合わせを基準としているラインがマーキングされているので、メーカー側の基準が変わったとも考えにくいです。
S&SもAndrewsもキー溝合わせでドンピシャ合う物の方が稀です。
一貫性が有ればあらかじめ何度ずらした所を基準とすれば良いとセオリーが見つけられるので、過去の実測値データ照らし合わせて検討してみます。
社外シリンダーにスタンダードピストンの組み合わせなので、ピストンクリアランスも確認です。
ここまでの作業内容になると、前作業者の作業内容がどうだったかよりGO noGOの判断迄含め全責任は自分にあると思うので、漏らさず確実に進めていきます。
ピストンリング合口調整、エキスパンダーリングの張力調整
ロッカーアームブッシュも入れ替えしてありましたが、仕上げクリアランス大きかったので、入れ替え、ラインリーマ、クリアランス調整ホーニングしました。
ロッカーアームスラスト調整はシムを使用してありましたが、シムレス加工で調整しました。
ピストンピンブッシュは計測の結果問題なしなのでキャリーオーバーです。
社外シリンダーなので、シリンダーハイト、デッキハイトも確認しましたが問題無しです。
これでシリンダーヘッド載せて完成と言いたい所でしたが、オーナー様にはもう相談しましたがまだ大きな不調原因が一つ潜んでいました。
これは間違いなくクソエンジンだったな
明日に続きます。
77FLH様 シリンダーヘッドオーバーホールの続きです。
バルブシートリング入れ替え、突き出し合わせシートカットで、突き出し、スプリングセット長は適正値になっていますが一番ヘタっている所で、インナーアウターセットで112lbs迄落ちていたのでバルブスプリング、スプリングリテーナー交換で、何時もの様にスプリングのインナーアウター、リテーナーの組み合わせでセット圧調整しました。
バルブスプリングは強すぎるとエンジンの回転抵抗になりますし、キックも重くなって良い事無しですが、弱いのは圧縮漏れ、バルブシートへのカーボン噛み込みと不調に直接的に関係してきます。
数年後十数年後の次回オーバーホール迄のライフを見越したスプリングのセットがストリートユーズのバイクには求められていると思います。
元のバルブが沈み込むシートリングの状態でのセット圧測っていませんが、恐ろしい数値だったでしょう。
プラグホールはリア側はヘリサート上がり、フロントもヘリサートで修理してあったので、今後フロント側も上がって来てしまうリスクを考えネジスリーブタイプの物で再修理しました。
プラグホール再生のオーバーサイズタップのネジ山の不要な部分はインテークバルブシートリング間のクラックの原因になりかねないので、テーパーにカットしています。
バルブシートリングは入庫時はバルブが沈んでしまうほどシートカットが繰り返された状態だったので、シートリング入れ替え、突き出し合わせシートカットしました。
3番角のラジアスカットカッコいいでしょ?
見るからにフローの良いシート形状です。
残り作業は入庫前坂道で原付きに負けてしまう位遅いとオーナー様が仰っていたエンジンを現状のストック仕様のままでどこまでバビューンと行ける様にするかです。
実走で油温上がるとハイドロリックリフター抜けの底付きの打音が出ていて、リフター交換で静かにはなったもののまだ残るタペット音に似た打音を追いかけてきましたが、迷走の末ピニオンギヤオーバーサイズに入れ替えて原因を確実に見つけました。
結論はピニオンシャフトエンドの振れです。
オーバーサイズギヤにした事でギヤノイズとギヤ鳴りの音が同時に出る様になったので間違いないです。
久々にドハマりしました。
ハマったトラブルシューティングほど原因分かった時は気持ち良いです。
ただ、カム周りの作業の際にピニオンシャフトエンドの振れが大きい事は認識していたので、もっと早くに疑うべきでした。
まだまだですね
62FLH様 オーナー様が遥々スペインから見つけてきてくれた純正ロッカアーム非常にコンディションが良いので、少しでも長持ちする様にかじり対策にDLC処理しました。
ホルダー、アーム共に油膜切れが原因なので、ロッカーアームホルダー側を油膜保持出来る様に加工した上で最後の保険に固体潤滑です。
次回エンジン分解した時のエンジ内部のカッコ良さも自分にとっては重要なので、次回からはマスキングのラインは変えて貰おうと思います。
当初は自分が欲しかったから初まって、大してリアクションはないであろうと思っていましたがGLORYのお客様の間で地味なブームになっています。
これからドンドン気温が下がって冬になったら本領発揮です。
74FXE Rigid様 エンジン不調のトラブルシューティングで腰上分解しました。
とりあえず前後ヘッド共にヘッドガスケット抜けの痕跡がありました。
異常燃焼による物なのか?ヘッドガスケット面の面精度の問題なのか?
伺っている症状からバルブ周りも怪しいので引き続きトラブルシューティング進めていきます。
不調修理連発です。
調子の悪いハーレーの修理ドンと来いです。
全部治して返します。
ガムシャラに数こなしてお客さんの期待裏切らない結果で納めていけばその先には何か待ってると思ってます。
全力疾走です。
バルブタイミング調整はそれぞれのストローク、ピストン、カムのスペックの最大の旨味を引き出す為の最後のツメだと考えています。
なので、お問合せ頂きますが実機での調整以外はお断りしています。
そもそもギヤラッシュも個々に違い直径違いのギヤでラッシュ調整するハーレーのエンジンで、確認のコンプレッション測定もできないバルタイ調整に意味は無いと思います。
まあまあプロフィール通りに組み直す事ぐらいはできるかな?
フロント、リアでシリンダーヘッド温度がフロントの方が高い理由もオイルのかき揚げによる冷却性の差ではなくバルブタイミングによる前後気筒の燃焼状態の差が大きいです。
ハーレー社は意図的に走行風による冷却性に優れるフロントヘッドよりリアヘッドの方が温度が下がる様にカムを設計しています。
コンプレッションを差し置いてバルブタイミングは語れません。
オーバーホール後既に500km走行済みでの入庫でしたので、GLORYでのオーバホール後500km慣らしは過剰かと思うので、100km様子見てきます。
気温も下がってきたしドンドンいきます。
これから組み上がりのコンプレッション測定して、ドエル調整、点火タイミング調整、キャブレターセッティングで完了です。
パンチのある歯切れの良い音する様になりました。
カムギヤ入れ替え、ギヤラッシュ計測、カム ブリーザースラスト調整でやっとバルブタイミング調整まで戻ってきました。
当初はバルタイだけでいけると思っていたのですが、開けたら開けただけ色々出てきて随分時間掛かってしまいました。
ここまで来るともう調子良いエンジンに仕上がる事が見えたようなもんです。
やるべき事を確実に積み上げれば確実に調子の良いエンジン作れます。
必然の積み重ねです。